シルクロードの魅力、それはこの道が町と町、人と人、文化と文化を結んでいたところにある。交易品としてラクダの背に載せられて砂漠を越え、オアシスを繋いで運ばれていった物は、絹(シルク)だけではありませんでした。商人たちはシルクロードによって結ばれた国々が産する鉱物、製品、果物(なりもの)などありとあらゆる高価・貴重な物品・珍品を運び、商ったのです。胡麻(ごま)、胡桃(くるみ)、胡椒(こしょう)、胡瓜(きゅうり)、胡弓(こきゅう)、胡楽など、名前にある「胡」の字は、西域、すなわち西方から中国にもたらされたものであることを示しています。この交易によって、各地に花開いていた文化、文明の利器も運ばれることとなり、宗教も伝播していきました。ゾロアスター教、マニ教、ミトラス教、キリスト教、そして何より仏教が伝わった道であり、経典を求めてインドに赴いた中国の求法僧たちが歩んだ道でもありました。時には、この道を辿って侵略者たちが来襲し、民族大移動の波が押し寄せたりもしました。
この繰り返しが、シルクロード沿道の国々・地域に育まれてきた文化・宗教と混淆し積み重なって、また新たな文化を生み出しました。発掘された遺跡やいまに伝存する文化財などに見られるこの混淆文化の様相こそが、シルクロードの魅力だと思います。
このコーナーでは、この混淆文化の一端を紹介していく予定です。








